立正大学仏教青年会

Young Buddhist Association of Rissho University

「お会式ねっと」さんにインタビュー

どうも、会報企画編集長の遠藤です。

去る10月3日、会長の塩田と私遠藤で、来春刊行予定の仏青会報(名称未定)の特集となる記事のインタビューを行いました。

立正大学にお越しくださったのは、現在ホームページ上でお会式の総合情報サイト「お会式ねっと」を運営している榎本さんです。

お会式ねっと」は関東を中心とする寺院のお会式情報を網羅的にデータベース化し、誰でもお会式情報にアクセス出来る環境を構築、お寺の「可視化」に多大な貢献をなさっています。

また池上本門寺の御会式を中心に、お会式の「東京名物化」構想も展開しており、現在お会式に関するフリーペーパーを目下制作中とのことです。

f:id:ris-bussei:20121003173223j:plain(インタビュー風景。資料には戦前の大手新聞社によるお会式記事も)

かくいう私がお会式ねっとさんを知ったのも、twitter@oeshiki)などのインターネットでのこと。

お寺の行事という、普段外部からはなかなか知り得ない情報を膨大に収集し、誰でもアクセス可能な一大データベースを築いているホームページを見て、これは是非ともインタビューを!と思ったのでした。

インタビューでのお話も、主に「現代におけるお会式の意義・役割」を中心に伺い、議論を交えました。

「お祭り」としてのお会式が地域社会の活性化にどういった役割を果たしているのか、お会式という長い歴史を持つ伝統文化を現代社会へどう生かしていけるのか。

お話を伺って見えてきたのは、お会式に限らず、伝統仏教の在り方そのものに関わる極めて本質的なテーマであったように思われます。

この日のインタビュー(鼎談)の模様は、上述の通り来春刊行予定の仏青会報の第一弾巻頭特集として掲載されます!

どうぞご期待ください!と同時にお会式ねっとさんのホームページを皆様もぜひご覧になって下さい!

http://www.oeshiki.net/

f:id:ris-bussei:20121003173046j:plain(お話を伺う仏青編集長・遠藤)

御会式(おえしき)とは・・・

日蓮聖人の忌日に修する法会。会式とは法会の儀式を略していうので、特に日蓮宗に限られたものではないが、現在では日蓮聖人の忌日に行う報恩会の事を指すことになっている。日蓮聖人は弘安五年(一二八二)一〇月一三日に東京池上の地で入滅された。この日を中心にして全国各地の日蓮宗寺院で報恩会の法要が営まれるが、ことに入滅の地である池上本門寺の会式は盛大で、逮夜にあたる一二日夜は数十本の万灯行列と共に、数十万人の参詣の列で境内を埋めつくし、終夜団扇太鼓の音が絶えない。中世においては「大会(だいえ)」、「御影講(みえいこう)」「御影供(みえいく)」「御命講(おめいこう)」などといわれていた。これは日蓮聖人の御影(肖像)のまえで開く講会という意味をもってよばれていたのである。(中略)徳川家康の江戸城開府によって江戸及びその近郊が急速に発展してゆき、江戸近郊という立地条件から、日蓮聖人の御入滅の霊地である池上本門寺の会式行事が日蓮宗を代表するような大法会となり、江戸の民衆も参加する江戸の祭りの一つとなっていった。(中略)また、会式の名をたかめたのは「万灯」である。ただ池上の会式に万灯がみられるようになったのはいつ頃からか定かではないが、文化文政期以後の、錦絵に講の紋や名を書いた大きな提灯を竹竿にくくりつけ、上部に桜の造花をつけたものがみられる。のちに提灯型からあんどん型、さらに五重塔を模した層塔型へと変化し、桜花も竿の頭から長い割竹を八方にたらすようになってきた。現在では、本門寺には五〇講中近い万灯が毎年くり出されるが、その大部分は五重塔を模したもので、日蓮聖人の御一代記を描き、バッテリーで色電球を点滅させる豪華なものになってきている。万灯に火消の纏がつき、鉦、横笛、太鼓で独特のリズムのお囃子にのって本門寺までの道中をねり歩いてくる。一三日の午前八時には日蓮聖人ご入滅のとき日昭上人が打ちならしたという故事にならって「臨滅度時の鐘」が貫首によって打ちならされ、前夜から参籠している満堂の人々とともに往時をしのびしめやかな法要が営まれる。

(以上、日蓮宗事典より転載)