立正大学仏教青年会

Young Buddhist Association of Rissho University

「七百三十一遠忌池上お会式」感想(投稿者:会員Dさん)

「七百三十一遠忌池上お会式」感想

 

 今から730年前の弘安五年十月十三日午前八時頃(当時は陰暦)日蓮聖人は、池上にてご入滅されました。その前夜は、お逮夜と呼ばれます。10月12日金曜日、大本山池上本門寺お会式万灯練供養(目黒常圓寺講中)に参加させてもらいました。  

「テンテンツクツクテンツクツク」と、鉦の先導お囃子いただき、団扇太鼓は、「トン・トン・トン(ツク)トントントントン」と鳴り響く、お祝いの大うねりです。江戸の昔から賑やかに纏をいただき火消し衆、袢纏まとい、纏が舞います。手作りのお会式桜に飾られた万灯・万灯練供養は長栄山大国院本門寺山門目指して進んでゆきます。

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大堂・本堂・御廟所・宝塔そして大坊、もちろん「南無妙法蓮華経」とお題目のミストシャワーです。散華です。法華経・自我偈の、甘露につつまれます。「おめでとうございます」。例えて言えば、キリスト教の復活祭のお祝いの感じでしょうか。 

一晩に三十万人の方が参拝されます。万灯百数十基、内万灯行列は三千人ぐらいでしょうか。屋台の出店数は、千店に近いんじゃないかと思います。帰りの池上駅までの道にびっしりです。ちなみに千店の大台に屋台数が乗れば全国トップクラスだそうです。花火大会なんかも多いでしょう、基本は動員数でしょうか。池上は、帰り道が、のろのろで、そこにいい香り、おもわず吸い込んでしまいます。「お腹すいた、ちょっと寄ってこう」ですね。

そこは、信仰の山でした。厳粛な信仰上の歓喜と、信徒・大衆の熱気と庶民の遊び心が、満ち溢れていました。

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お逮夜16時。立正大学にて、堀之内学寮生(宗学科1・2年生)約40人の唱題行脚隊出陣式、お見送りしました。団扇太鼓に声高らかなお題目。学長・仏教学部長他多数の先生方と学生100人超えるお見送りです。「黒居士衣・素絹五条・手甲脚絆の行脚装束に身を包み。これは、なんですか」と、聞かれました。「日蓮聖人の亡くなられた日のお会式で、池上本門寺まで歩きます」。

17時半。池上駅にて、「仏教青年会」17名集合。他、院生数名はすでに、講中の人たちの中に,袢纏きて準備万端です。私たちも、団扇太鼓の練習です」。

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18時過ぎ。万灯練供養スタートです。講中の人たちに本当に善くしていただきました。「ありがとうございます」。総門「此経難持坂」まで、万灯専用の道路規制。フラッシュを浴びて、ますます弾む、お囃子の調子です。此経難持坂は、講中の万灯が立派過ぎてそのままでは上がらず、一部外して、担ぎ上げます。坂の上、仁王門で組み立て直し、講中の万灯供養いよいよフィナーレです。山内のライブ中継が、インターネットに流れています。私たちの講中は約3分間放映されていました。

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 19時半前。大堂の中に入り正面で、日蓮聖人に向かい、ご住職導師に「自我偈奉納読経」しました。そして、本堂に向かい、お弁当いただき中締め解散です。仏教青年会は、御廟所にて自我偈奉納読経、宝塔そして大坊にて「題目三唱」して解散します。引き続き、有志は、大坊の御開帳を受け、大坊の導師に「自我偈奉納読経」させていただきました。 

20時過ぎ、「二輪三輪と、咲き始めた、お会式桜」に報恩の安堵をいただき、屋台の焼き鳥にいたりました。日蓮聖人が亡くなられた時、庭先の桜が時ならぬ華を咲かせたという故事は、真実です。どう接木して、現在に至ったかは存じませんが、今年も花を咲かせて下さりました。「感謝」です。

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 ぞろぞろのろのろと、駅に向かいます。「イカ焼だあ、お好み焼きだあ、富士宮やきそばあだあ」でした。21時半頃池上駅にて解散しました。

南無妙法蓮華経